今日の雑記

生きることでいっぱいいっぱい

唯一ミリオン超えた話を書いておく&某社のことについて

以下の話は、友人知人には何人かに話した内容が一部あります。
10年前近くの話ですが、ボクはあるプロダクトに関わってました。一応ボク自身の名前も出てますが、ここでは敢えてタイトルを伏せておきます。
それは某音ゲーだったんですが、ボクが(名前が載っているという程度も含めて)関わった段階で100万本以上売れました。
正直最初の段階ではミリオンの実感は無かったです。他人事みたいな感じというか。
それ(ミリオン)を実感したのは、とある日の昼休み、ゲームの発売日だったので木曜日だったと思います。同僚とその日発売されるゲームを見に行こうと、とある某有名スーパーのゲーム売り場に行くためにエスカレーターに乗っていた時のことです。
後ろにお婆さんらしき人がいて、その時に「孫に○×を買ってきてって言われてねえ」という会話が聞こえてきました。「○×」が、まさにその「ボクが関わったゲーム」のタイトルです。
んで、その時にボクは思いました。「あーこれが『売れてる』ってことか」と。
話はちょっと変わりますが、ボクの好きな、というと変ですが好んで使う言葉に「ベストセラーは野次馬が作る」というのがあります。山本夏彦氏の言葉です。
言葉の意味はそのままですが、別の言い方をすると「大衆の耳目を集めるなら野次馬を作れ」という事でしょうか。
ボクは先のお婆さんの言葉を聞いたときに思ったのは、まさにこれでした。失礼な受け止め方かもしれませんが。
ここでちょっとその「某プロダクト」の中身の話をします。
正直、あまり褒められたものではありません。ロード時間も長いし、そのせいでいちいち待たされるし、ボクがユーザーの立場として評価しても「ノー」でしょう。当時のボクの未熟さを呪うばかりです。
でも結果的には売れました、なぜでしょう?
元々このゲームは移植作品で、移植元でそれなりに人気が出ていたゲームでした。売れるための取っ掛かりはあったんですね。
それで移植するに当たり、テレビ番組とかでそれなりに取り上げられてました。この辺はマーケティングがうまくいったんだと思います。
その辺の相乗効果もあって、うまく消費者も騙せた感じになり、最終的にはミリオン超えましたー、という事になりました。
モノとしては「ノー」なのに売れた。その原因というか理由は何なのでしょうか?
ボクが心配しすぎ?そうではないでしょう。
きっと元の「素材」がきちんとしてて、それを売るためにできる事があれば売れる、と言う事だと思います。今回の場合は「移植元のゲームがきちんとしていた」からで、それを売るために周辺もきちんと出来ていた、と。
あとは、その「素材」に対して「野次馬」を如何に巻き込めるか、というのも重要な要素ですね。
昨今、事業がうまくいかずに地盤の事業を清算している会社がいろいろありますが、果たしてどうなんでしょうね?「自分たちの売り方がなんか違うんじゃなかろうか?」て思わないんでしょうか?
「膿を出し切る」と言ってましたが、本当の「膿」がどこにあるのか、検証した上での発言なら良いんですけど。吐き出された「膿」扱いされたプロダクトを見てもとてもそうは見えないんですが。甘い考えですかね...。