今日の雑記

生きることでいっぱいいっぱい

TRC にまつわる決まりと慣例と問題点

ちょっと今更な話しだけど思い出したもので。
TCRを学んでゲームのユーザビリティを向上させる http://d.hatena.ne.jp/ABA/20080312#p1
TCR」か「TRC」かはともかく(ボクには「TRC」というのが馴染み深いですが)、先にも書いてあるとおり「ユーザビリティを向上させる」という点もありますが、それよりも「ユーザーの混乱を防ぐ」という意味合いが強いです。
例えば「決定/キャンセル」ボタンについてですが、例えば PS2 を例に取ると...、

  • 国内->○決定/×キャンセル
  • 海外->×決定/△キャンセル(<主に北米)

が通例だったりします。ですが、国内のタイトルでも「○×決定/△□キャンセル」なんていうタイトルも存在します(Ex.ヴァーチャファイター4)。こういった例は、はじめから「海外移植」を視野に入れていて、敢えてこういう風にしている、というパターンです。
ここで「え?×決定って国内でいいの?」という話になるのですが、実は特に決まりは無いはずです(今はどうかは知りません。特にPS3とか)。ですが、「まあ、国内ではたいがいこうだからこうしておこう。」という感じで、上記例のようにしているメーカーが多い、ということです。
上記のような話は「慣例」の話で、「決まりは無いんだけど今までだいたいそうだったからそうしておこう」という、ある種業界の「暗黙の了解」的な部分です。
では「決まり」はどうでしょう?例えばこんな決まりがあるプラットフォームがあります。

  • ロード時間が5秒以上ある場合は「ロード中である」旨を表示する
  • セーブに失敗した場合はセーブフローの最初に戻す
  • ゲームを進行する上で重要な情報(ライフなど)は画面からはみ出さない位置に表示する(<これはリンク先にも書いてある話ですね)

あえて「どれがどの」プラットフォームの話かは明言しませんが、まあ、だいたい「守るり事にそんなに問題はない」話ではあります。
問題は、「n秒」とか明言してある規則ならいいのですが、「はみ出さないように」という「漠然」とした文面だと、「では、果たして一体どれくらいまでならオッケ-なのか?」という事が解らないのです。しかし、これはある程度「仕方ない」話でもあります。
「テレビ(もしくはそれに順ずる受像機)」は各種メーカー、年代、様々です。昨今発売されている液晶テレビなんかは気にする必要ないですが、ボクみたいに今だに「25インチブラウン管」なテレビでゲームやってたりする人もいますし、それよりも古い環境でゲームをプレイしている人も居るでしょう。
テレビの話になりましたが、それ以外にも有ります。DVD 読み込みの際ヘッダがへたって読み込みに時間がかかる可能性がある場合であるとか、セーブしようとしたメモリーカードの容量が足りなかった場合とか、個人で遊んでる環境なら「不測の事態」なんていくらでも起こりえます。
こういう「予測しえる不測の事態で対処しえる」ことを列挙したのが、「決まり」になってます。ですが、本当はもっと細かい事も書いてあったりします。例えば、ハードやライブラリにバグがあるせいで、「その機能を使っていない」とか「そういう命令を発行してない」など。
PC とかはまだなんか根性があって、なんとかすれば「動いたり動かなかったりする」し、ユーザーが割と鍛えられていたりするし、そもそもメジャータイトルに比べればそんなに本数は出ていないので、問題がそこまで明るみに出たり洒落にならない事態になる事は稀です。
ただ「XNA」のような環境の場合、作り手も発信する側(この場合MS?)も、かなり気をつけておかないと、のちのち大変な事になるかもしれません。
「TRC」は正直うざいですが、無ければ無いでユーザーに混乱や不利益をもたらすのは確かなので、ある程度しっかりした規則なり約束なりを設けて欲しいと思います。「フレームワークで吸収するから大丈夫」なんていったところで、ユーザー(<この場合は野良開発者)は何をしでかすか解らないので。